オリーブの木工房

昔ながらの伝統的な技法で、今もオリーブの木製品を作り続ける、その名も「オリーブの木」という意味のL'albero dell'olivo。(ラルベロ デッロリーボ)
ストラーダ・ビアンカとの出会いは、トスカーナの美しい丘の中にある、塔の街で有名なサンジミニャーノでした。
一軒のオリーブ製品を売っている小さなお店に立ち寄った時、そのトスカーナらしいシンプルで力強い品々に魅了された私たちは、店員さんに、トスカーナの商品を日本に紹介するネットショップをやっていると話しかけると「それならいい工房がある」と紹介されたのがL'albero dell'olivoでした。

リグリア海に面した古い港町リボルノという街にあるL'albero dell'olivo。
親子数代にわたってオリーブの木製品を作り続けている昔気質な工房からオリーブのキッチン用品たちはやってきます。
飾らない素朴さ、手の動きがわかるような削りあと。そんな品々が作られてる工房の様子をお伝えします。

サンプル品が並べられた年季の入った工房の作業台。奥に見える研磨機やボール盤、万力などの作業機器。

"ろくろ"にセットされた大きなオリーブの木の塊。

その塊をを回転させながら、ノミを少しずつ手で調整しながら削っていきます。

ボウルの中の部分は、こうしてほとんどがおがくずとなっていきます。貴重なオリーブの塊から一つのボウルが出来上がるためには、削り取られる部分のほうが多いのです。

複雑な形もこうして、全てハンドメイドで整形されます。職人の経験と勘だけが頼りの作業。

使い込まれた道具たち。そしてこれらもまた、彼らの手で作られたもの。

オリーブ職人の中でもマエストロと呼ばれるケッリ親子。右側が現在の工房を仕切るアレッサンドロ氏。

彼らの自慢の品々。この素朴な一枚の写真が彼らのプライド。


いかがでしょうか?
この工房に宿る時間、そこにある息吹を感じ取っていただけたでしょうか?
私達がお伝えしたいのは、彼らの作る製品たちが、伝統とプライドの中から生まれているという事実だけです。
それこそが、オリーブのキッチン用品たちの「味わい」の全てなのです。
ハイテクやグローバリズムは、ここでは大きな意味を持ちません。
システム化された高度な技術管理の下、一切のムダを排除し同じクオリティの製品を大量に作る最先端技術と、全く逆の「手作り」という手法。
自らを育んだ風土と文化を愛し、その伝統と共にあり続ける工房。それがL'albero dell'olivoです。

人が生まれ、日々を暮らしていく。
豊かさとは、幸せとは、そんな疑問を噛み締めながらも、突き抜けるような青空の下で奏でる美しい音楽と笑い声。
素朴な佇まいの品々は、様々なものが均一化されのっぺりとした、それでいて猫の目のように変化し続けていく私たちの社会へ、美しい丘陵地帯に吹く風のように、いつまでも変わらない清涼な力強さを届けてくれるのです。